熊本の器と工芸 県央(上益城郡山都町)〜ハラダマホ〜


スポンサーリンク
スポンサーリンク

ハラダマホさんの練上げの器

熊本県央・上益城郡山都町。山都町の自然豊かな環境の中に工房を構えるハラダマホさん。

ハラダさんの作品は、練上げと呼ばれる技法を使った磁器の器です。

少し前になりますが、そのハラダさんの工房におじゃまし、作品や制作の工程などを見せていただいた時のことを書きます。

練上げの器

練上げ、とは土に顔料を練り込み、その色土を組み合わせて模様を作ったブロックをスライスして、石膏型などを使い器に成型する技法です。

器の上から絵付けをするのとは異なり、色土が上から下まで繋がっているのが特徴です。

言葉にするとお簡単に思えてしまいますが、相当な手間暇かかるこの技法。

まず、模様をデザインすることから始まります。そしてそのデザイン画を元に、色土を組み合わせてブロック状にするのです。

ブロック状にされた色土。中の模様がうっすら見えます。

このブロックを数ヶ月〜半年ほど置き、中の色土同士が馴染むのを待ちます。その後スライスし器へ成型という長い道のり。

一つの器ができるまでに、相当な時間と手間がかかるのです。

素焼きの状態の器。この時点では色合いも淡くはっきりした模様はわかりません。

ハラダマホさん

実は私の高校の先輩でもあるハラダさん。高校を卒業後、佐賀の窯業大学校へ進まれました。ハラダさんが高校を卒業される時、陶芸の道へ進まれるとは聞いていましたが、その頃の私にはもちろん色々な知識もなかったのですが、ただただすごいなー、かっこいいなーと思ったことを覚えています。

それから何年経ったでしょうか。

たまたま東京の日本民藝館へ行った時のことです。最寄りの駅から民藝館まで歩く途中にあったギャラリーの店頭に、ハラダさんの作品が展示されていました。

ハラダさんがどんな作品を制作されているのか、当時は全く知らなかったのですが、直感で「これはマホ先輩の作品なのでは!?」とすごく感動したことでした。

昨年末の熊本の個展で、数十年ぶりにお会いしてお話すると、やはりそのギャラリーではハラダさんの作品を扱ってらっしゃるとのこと。何だか運命を感じてしまいました(大袈裟ですが・・・)。と同時にそれだけ長い月日、練上げの器と向き合ってらっしゃる姿と、ハラダさんの実際の作品を改めて目にし心から感動しました。

写真にてハラダさんの作品をご紹介していますが、この工房に残っている作品、実は全て割れやヒビが入っているので、販売できないサンプルなのだそう。

練上げの技法では、どうしても色土同士の繋ぎ目に割れやヒビができてしまうことが多いそう。そのため手間暇かけて作っても、それが全て世に出て行けるわけではないのです。生産性と言う話になると、決して良いわけではありません。それでもやはりこの技法にこだわっているハラダさん。「練上げでなければ、器作りはしていない。」とさらっとおっしゃっていましたが、ハラダさんの強い意志を感じました。

ハラダさんの器で、ハラダさんのお庭になった柿とハラダさんお手製のお菓子をいただく贅沢なひと時でした。(お菓子は食べ終えていますが・・・)

色土のブロックの半端なのだそう。これだけで立派なオブジェです。

冒頭にも書きましたが、現在熊本県上益城郡山都町を拠点に活動されていて、年に数回の個展を開かれています。ただ残念なことにしばらく熊本での会期はないとのこと。熊本以外の場所で、ご覧になれる機会があればぜひ!

そして近い将来、オンラインショップや何かの形でハラダさんの作品をご紹介できるように、と考えています。楽しみに、首を長くして待っていてください!

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする